抜け者扱い
1日遅れのクリスマス。
原稿の締め切りも無事に終え、缶詰め仕事から帰宅しブサは私の隣に居る。
去年はどう過ごしたっけ?
ごめん…思い出せないや
その頃になると、私の頭の中では楽しかった想い出が次々と消されていき。
彼と過ごして来た2年間の辛い記憶だけが、私を苦しめるようになってたな。
2人で過ごす2度目のクリスマス。
ファミレスで食事をしてても、ブサの気持ちはそこには無い…
ほとんど無言に近い会話をして、適当にお腹を満たされただけで店を出る。
私がお皿の料理に手をつけられずに目の前に居ても、貴方は気にしてくれなかったよね。
そんな寂しい気持ちのまま、また新しい年を迎えるんだね…
私、どこまで我慢出来るのかな…
このままじゃ、私の心が完全破壊しちゃうよ。
相変わらずブサの家にはライダー仲間と偽る女が出入りしてる。
その女はブサが言うにはリターンライダーらしく、暫くバイクに乗っていないから俺が教えてあげてるだけだと言う。
にしても、酷い話だ。
私がバイクの免許をとる寸前、ブサは私に買ってくれたマシンをその女の為に練習用として乗らせていたんだよ。
私はまだ一度も乗ってないマシンをだよ!
それから2人は月に数回、小型サーキットに行くようになり、その帰宅後はミーティングとか反省会とかを言い訳に、ブサの家で会っていた。
そりゃあね、今までの私だったら絶対に認めやしなかったよ。
だけど、先に惚れたら負けだよね。
バカ正直にブサの言葉信じて。
気付いた時には自分は蚊帳の外じゃん…
ほんと、ピエロどころじゃないよね。
我慢にがまんして、それでも彼の言葉信じていたくて、抜け者扱いされようが傍に居たかったんだよ。
もうすぐお正月。
来年もまた、こんな気持ちのまま新しい年を迎える事になるのかな…
はぁ……
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